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フェアトレードの将来像を考える

フェアトレードで扱う製品には一次産品と手工芸品の二種類があります。 一次産品について考える時、貿易自体が世の中に必要なのかどうかという根本的な疑問にぶつかるケースがあります。第三世界の生産者は換金作物を作る替わりに自分達の食料を生産し、資源を保護するべきというだという考えを持つ人は多く、実際、第三世界の肥沃な土地の多くは換金作物生産のために使われ、第三世界は第一世界から食料を輸入している現実があるからです。

これに対してマイケル・バラット・ブラウンは彼の著書「フェアトレード」の中で「北と南の相互交流から、両方にとって本当に利益になることも出てくるのである。第三世界の生産物が依存する市場の多くは第一世界の中だけにあり、第三世界が必要とする設備の多くは第一世界にしかない。第三世界の組織が世界市場に参入しなければならないと考えたなら、第一世界の人間が「ノー」と言うのはおそらくお門違いで、私たちはむしろ第三世界が貿易を多様化し、貿易に対する管理能力を高め、交渉力を高められるように手助けをするのが筋である。」と述べている。

現在、数千億ドルに達する第三世界の貿易全体の中で、オルタナティブ・トレードはほんの数億ドル相当にすぎず、それが成功しているのかどうか判断するのは難しい。しかし、小さいながらも年々確実にネットワークを広げているのも事実です。ATO(オルタナティブ・トレード・オーガニゼーション)は生産者と消費者の関係を人間同士の関係としてとらえ、世界貿易の全体構造を考える機会とその必要性を提示している。その意味でも、ATOはこれまで存在した仲介業者とは全く性格の異なる、生産者の利益を優先させた新しい“仲介業者”になる必要があるでしょう。又、オルタナティブな貿易の発展もそれ自体を目的とするのではなく、最終的には第三世界の生産者(特に劣悪な環境に置かれた女性達)の生活向上を目的としている。同時に私たちは、第三世界の問題は土地や労働力、資源の不足から起こるものではなく、それらの大事な資源が適切に使われなかったから生じた問題であることを認識しなくてはならないのです。

全世界の五分の一の人口を抱える第一世界が地球全体の資源の三分の二を消費し、残りの五分の四の人々は第三世界に住み、第一世界に対する債務を返済する為に熱帯雨林を切り倒し、輸出肉用の家畜を育て、換金作物を植えている。世界中至る所で経済成長の為に環境破壊が進んでいる。西ヨーロッパと北アメリカでは「緑の党」が票を伸ばし、地球の友、グリーンピース、WWFのような団体は日々環境を守る為の活動を続け、消費者の側の働きかけによって第一世界の殆どの国の政府は環境について何らかの対策を示してきている。経済性のみを重視し、食料を工業製品と同様に扱う多国籍企業の環境破壊、これらの企業によって操られる消費者心理。しかし、私達は同時に市場において一番力を持った消費者である事も忘れてはならない。私達はそれらの背景を持った製品を受け入れる事も出来れば拒否する事も出来るからだ。フェアトレードのような草の根の活動(小規模プロジェクト)は政府による巨大プロジェクトには出来ない有効で効果的な活動の可能性を持っているのです。

だが、フェアトレード自体も様々な問題を抱えている。 特に商品として一般市場に流通可能な品質のものを提供出来る事が重要な条件であるが、欧米を中心に発展してきたフェアトレードの概念は、施しの感覚が強いと言わざるを得ない。 つまり途上国の物を慈善意識で購入する、商品が欲しいというより募金の変わりに購入する感覚だ。

このような感覚があるために、一部からはフェアトレードとは先進国の押し付け的な考えであるという批判も聞かれる。 生産者の要請・ニーズに基づいた対等な事業であるという条件を満たせば、このような批判は当てはまらないが、それ以前に商品として市場に通用するものでなければ、チャリティーにしかならないのは当然だ。商品として市場に通用する物である事で初めて継続的な取引が可能になる。 フェアトレードは商品の付加価値であり、商品の価値そのものではないことを念頭に置かないといけない。

商品の企画開発とは

一般的に言われている企画開発とフェアトレードにおける企画開発とは根本的に異なる点があります。

一般の企画開発が市場のニーズと販売側の意向のみで行われるのに対し、フェアトレードにおける企画開発とは、フェアトレードの概念に則して行い、生産側の技術力や原材料の供給方、生産量、伝統技術の使用など生産側の意向を最も重視しなくてはならないことです。

特に重要と考えるのは、販売側の企画をそのまま押し付ける下請け的作業にならないように気を配り、売れる物なら何でも作るというような考えを現地側が持たないようにすることです。 マーケット側からの要望は、現地の技術向上につながる物でなくてはならず、何故その商品を、どうしてそのような方法で作成するのかを伝えていく必要がある。 それによりお互いの価値観を学びあい、生産側の企画生産力の向上につなげ、そこからはじめて自立への道が開ける。 お互いが対等であるためには、高い信頼関係が商品の開発においても必要となります。

南の国々が北の国々に対して企画販売が出来る様になれば、それがいかに小規模であろうと、南北経済のシステムにとっては大きな変化の兆しと成りえる。 それがフェアトレードの新たな形となっていく事でしょう。 何度も述べましたように、フェアトレードはオルタナティブ・トレードの一つに過ぎない。その点は今後より一層明確にしていく必要がある。 また、購入側もフェアトレード商品をブランド的イメージで見るのではなく、その背景を理解して購入する必要も大切になります。

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